誰でもそうなのかもしれないけれど、僕は誰かと深い関係を築くのが苦手だという意識が強い。深い、もそうだし、ほとんどの人とは長い関係を築けない。
コンサルティングの仕事をしていた頃は、いわゆるリピートをもらうことも苦手で、だんだんどうやって振舞って良いのかがわからなくなった。もちろん、初めてのお客様も苦手だし、リピートで信頼をしてくださっていたり、こちらの性格や事情を理解してくださっていることは楽だったり、ありがたかったりはするのだけれど、期待値というのがよくわからなくなってしまって、関係を続けることに嫌気がさしてしまうのだと思う。
最近は歳をとってしまったからか、気付きも気遣いもできなくなってしまったなと感じるが、小さい頃は比較的に周りを気にする子どもで、特に大人からは「よく気が付く」と言われることもあったように思う。同級生や先輩・後輩と上手に関係を築けたかというと、それはむしろ苦手だったけれど、大人に対しては、今は何が必要とされているのかを感じるのに敏だったのかもしれない。(こう表現すると、嫌な子どもな感じがしてしまうけれど…笑)
ただ、それはただの癖みたいなもので、別に役に立ちたいとか、褒められたいとかもあんまり思ってはいなくて、つい先読みをしてやってしまうに過ぎない。振る舞いや勉強についてはなまじ器用なところがあったので、僕としては別にやりたいわけではなくて、ついやっているだけなのに、いつの間にか器用な子だと思われてしまって、その役割を演じなくてはいけなくなるような空気が息苦しかったのかもしれない。
おそらくはそういうわけで、僕は人と長い関係を築くのが苦手だと思っている。特にある時期からは、自分はほとんどの人間や物事には関心が薄いということを自覚するようになったので、大して関心も無くて、本質的に関係があるかどうかもわからないものに関わることをつい煩わしいと感じるようになってしまったように思う。
ちなみに、自分のそういう考え方はあんまり良いことだは思っていなくて、あらゆる縁は大切なものだろうと思っている。良くないなあとは思いつつ、つい役割は面倒だと思ってしまう。どうも我儘でいけないなと思う。