三原色

色について調べている中で、なぜ原色(錐体細胞のバリエーション)が3つなのかも、奥が深いなと思った。

脊椎動物の進化でいうと、魚類・両生類・爬虫類・鳥類は色覚の基礎となる錐体細胞を4種類、持っている種が多いそう。つまり(人間の枠組みで捉えるならば)、おそらく彼らは三原色でなく、四原色なのだろうと思う。

 

色を認識する(錐体細胞が十分に反応する)には、一定の光量が必要、要するに明るい場所でなければいけない。少ない光量(暗い場所)で光を認識する際に働いているのは桿体細胞というもので、波長に対して反応のバリエーションは持っていないが、弱い信号に対しても認識できるため、いわゆる「夜目が効く」ということになる。

 

進化の過程で、哺乳類は日中に活動している巨大な爬虫類や鳥類と競合しないよう、夜に活動する(夜行性)という生存方法を取った(そういった方法を取った種が残った)ため、結果として錐体細胞は衰退し、桿体細胞が発達したと考えるのが一般的だそうだ。

哺乳類の多くは錐体細胞は2種類で、桿体細胞がより発達している。たしかに猫なんかは、人間より夜目が効いていそうな感じがする。

 

ものすごく感覚的に、なんとなく「3」という数字は響きが良いなと思ったりもしていたのだが、意外と「3」は一般的ではなくて、世の中では「2」や「4」が多いというのも面白い。

たしかに、モノゴトは「あるか/ないか」だし、何かが分裂してモノゴトが形成される場合は2の倍数が出現するため、偶数が基底にある可能性が高いのは、確からしい状況だろうと思う。