ヒントを伝えることは、正解を教えることよりも難しい。(現実にはあまり想定しづらいが)仮に「正解」が1つだけある問題を考えた場合、正解に至る道筋は1つではないだろう。
まずはどの道筋でヒントを出すべきかを考える必要がある。次にその道筋において、相手はどの地点にいるのかを想定し、その地点と正解を繋ぐ過程にフォーカスして伝えるのが理想だろう。正解から導くのか、現在地から導くのかも重要だし、言葉の選び方も重要だと思う。
純粋にその時に正解すればよいのか、正解を出す行為を再現できるようになる必要があるのかによっても、伝え方を変える必要があるだろうと思う。
もちろん、これは多分に空論ではあるが、ただ「正解」を伝えるのであれば、それを言葉にすればよいだけであるのに対して、ヒントを出すという行為の中には多様な複雑さが含まれていることは想像できると思う。
現実には、「正解」は1つでないことが多い。というよりも、「正解」は存在しないが、何かしらを選択することが求められることがほとんどだろうと思う。文字通り、暗中模索である。
個人的な好みの問題だが、暗中を模索することが尊いと思う。暗中をいかに模索していくか。その方法をどう理解し、さらに深めていくか。そういうヒントを伝えられるようになりたいなと思ったりする。