やわらかい悲劇

悲劇は、やわらかく描かれることで悲しさが高まる。そんな話を教えてもらった。もちろん、その人の感覚なので、一般的にそうなのかはわからないけれど、僕もなんとなく、そうだなと感じた。

 

現実は厳しいと言ったりするけれど、実際には真綿のような苦しさだと思う。氷で閉ざされた地域や砂漠に生きる人は違う感覚を抱くのかもしれないけれど、少なくとも日本の比較的、温暖な地域に住んでいるとそう思う。

悲劇は終わらない。終わらないから悲劇になる。どうしようもない。それが悲劇だと思う。進むことも、退くことも、生きることも、死ぬことも、どれも困難である。ただ、今がある。

 

多くの場合に想像するように、悲劇は人を刺し殺すようなものではなくて、真綿で首を絞めるようなものだと思う。そのやわらかさが、苦しくて、悲しい。そのやわらかさが、人を絶望させようとする。絶望したくない、と思えば思うほどに。

多くの人は、それに対して、どうやって対処しているのだろうかと思ったりする。たぶん、きちんと食事を摂り、早寝早起きをして、お日様を浴びる。そんなことなんだろうなと思うのだけれど…。


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